newmoで活躍中の id:yaottiを訪問 | はてな卒業生訪問企画 [#10]

こんにちは、取締役の id:onishi です。

Hatena Developer Blogの連載企画「卒業生訪問インタビュー」では、創業からはてなの開発に関わってきた取締役の id:onishi、CTOの id:motemen、エンジニアリングマネージャーの id:onkが、いま会いたい元はてなスタッフを訪問してお話を伺っていきます。

id:onishiが担当する第10回のゲストは、「移動で地域をカラフルに」をミッションに、新たな地域交通の実現を通じて地域の潜在力を引き出すことを目指し、ライドシェア事業を運営しているnewmo株式会社(以下、newmo)でソフトウェアエンジニアとして活躍しているid:yaottiさんこと、海野弘成さんです。

yaottiさんは、京都大学で情報工学を専攻していた学生時代に、はてなのインターンシップに参加。その後も大学在学中にアルバイトとして2年間、さまざまなサービス開発に携わっていただきました。大学卒業後は、Increments株式会社(現在のQiita株式会社)を創業し、エイチームグループにM&A後、代表取締役を退任。株式会社Coachatを創業後、現在は、newmoでライドシェアサービスの開発チームを牽引しているyaottiさんに、起業家、エンジニア両方の側面で足跡を追いつつ、それぞれの転機とどのような想いを抱いていたかなど、お話を伺いました。

海野弘成さん(id:yaotti
2009年8月 - 2011年8月 はてな在籍(アルバイトスタッフ)
X: https://twitter.com/yaotti
Blog: https://yaotti.hatenablog.com/
note: https://note.com/yaotti/

はてなにインターンとして参加したきっかけは?

id:onishi(以下「id:onishi」) 連載10回目にして、初めてアルバイト卒業生にお話をお伺いします。yaottiさんは京都を拠点にされていた時期があったり、ちょこちょこ飲みに行かせてもらったりしてましたが、今日はこうした機会に改めてお話を伺えるのを楽しみにしてきました。

id:yaotti(以下「id:yaotti」)ありがとうございます!よろしくおねがいします。

id:yaottiこと、 海野弘成さん

id:onishi newmoさんでどういうことをしているのかをじっくり聞く前に、yaottiさんが大学を卒業してから2度の転機を経てnewmoさんに参加されるまでの変遷みたいなところから伺って行きたいと思います。

はてなとの最初の出会いはインターンですね。yaottiさんが京大で情報工学を勉強されていた2009年に、はてなのインターンシップに参加いただきました

はてなのインターンを知ったきっかけや応募の動機は覚えていますか?

id:yaotti 大学時代は、留年の理由のひとつになってるんじゃないかというくらい、「はてなブックマーク」を見ていたんです(笑)

そこで、2008年に実施した、はてな初のインターンシップの参加者の方のエントリーを見たのがインターンを知ったきっかけだったと思います。

求人情報:はてなサマーインターンシップ2008 - はてな

情報工学を専攻しているといっても、事業になるようなWebサービスを作りましょうみたいな体験はしたことがなかったので、おもしろそうだと思って参加しました。前半と後半に分かれていて、前半で開発に必要な知識をしっかり学ばせてもらって、後半は実践という構成にも魅力を感じました。

id:onishi yaottiさんは「はてなブックマーク」のチームでしたね。参加してもらった感想はいかがでしたか?

id:yaotti めちゃくちゃいい体験でした。前半の座学では、Webサービスが実際にどう動いているのか、どうやって作っているのかなどが一通り知ることができました。

後半では、普段よく使っているサービスである「はてなブックマーク」の検索の仕組みやスコアリングに手を入れる体験をさせてもらって、それがとても印象に残っています。実際に動いているサービスに、入りたての人間がコードを変更して、リリースするといった体験ができたのが、すごく良かったですね。

はてなサマーインターン2009

id:onishi 僕が印象深いのは、yaottiさんが「はてなインターンの1ヶ月は精神と時の部屋状態だった件」という感想ブログを書いてくれたことです。この記事にとても反響があったんですよね。

はてなインターンは2008年から始めましたが、yaottiさんの2009年の感想ブログを読んではてなインターンを知って、翌年以降のインターンに応募してくれるといった流れができて、ありがたかったです。「精神と時の部屋」という表現もすごくキャッチーでしたね。

id:yaotti 今読み返すと恥ずかしいですね。

id:onishi いえいえ、はてなインターンの良さがまとまっていて嬉しいです。

2009年のインターンレポートサイトより

インターン終了後も約2年間はアルバイトとして一緒にお仕事させてもらいました。アルバイトで来てくれたのは、もうちょっとやってみようと思ってもらえたからですか?

id:yaotti そうですね。インターンは楽しかったし、本当にいい体験でした。あまりカチッとし過ぎていない雰囲気も好きでしたし、みんなで一緒にものづくりに向き合えている感じも良かったです。あとは、普段から自分が読んでいたブログを書いているような、すごいエンジニアたちと一緒に仕事したくて、アルバイトで入らせてもらいました。

id:onishi yaottiさんは、当時いろんなサービスに関わってくれていましたね。最初はインターンからそのまま「はてなブックマーク」のチームに入っていただいて、その後は「はてなダイアリー」、「はてなハイク2(仮称)」「はてなOne」などの当時の開発していた個人ユーザーさん向けの新サービスのプロジェクトにも入ってもらっていました。最後は「はてなブックマーク」のiPhoneアプリもやっていましたよね。幅広くいろいろやっていただいていたのが印象的です。

id:yaotti そうでしたね。位置情報系のサービスの「はてなココ」を開発しているチームを横目で見ながら、「絶対これはiPhoneアプリがあった方がいい!」と思って、アルバイトの仕事として頼まれていたわけでもないのに、週末にプロトタイプみたいなのを勝手に作って持っていったこともありました。それを見たid:jkondoさん(はてな創業者 近藤淳也)から「これ、すごくいいね!」と言ってもらったことが、とても印象に残っています。

当時のはてなって、「なんでも自由にやっていい」というと語弊がありますが、社内のグループウェアを見れば、他の人が何をやっているかの情報がテキスト化されて公開されていて、コードも読める。すごくオープンな会社だなと思っていました。

なぜ「就職」ではなく、「起業」を選択したのか

id:onishi 大学卒業後は就職ではなく、Increments を創業することを選ばれていますね。アルバイトをしてくれていたので、このまま社員としてはてなに来てくれるかなと期待していたら、在学中に「Qiita」をリリースして、「起業します」って言われて。すごくびっくりしたことを覚えています。

就職ではなく、起業を選んだのはどのような想いからだったのですか?

id:yaotti 当時は自分でWebサービス作るという体験をしたり、シリコンバレー・カンファレンスに参加した時に、実際に起業しる人たちといろいろ話したりして、個人のサービスでもうまくいったらものすごくたくさんの人に使ってもらえるようになる、ということにおもしろさや可能性を感じていました。

SVCに受けた影響,落ち着いた今の考え - yaotti's diary

2010年前半は、スマートフォンアプリが流行り始める直前のタイミングだったので、作ることの楽しさと難しさをセットで感じつつも、自分で新サービスをやってみたいという気持ちがありました。

最悪、うまくいかなくても何とかなる、エンジニアだったら仕事も見つかるだろうみたいな軽い気持ちで、後先考えずにやっていた感じでした(笑)

「Qiita」はid:jkondoさんやid:chris4403さん(はてな代表取締役 栗栖義臣)も見てくれていたLT中にリリースしたことを覚えています。

id:onishi 最初Q&Aサイトだったけど、そこからナレッジ共有の方向に大きくピボットしていきましたね。今ではエンジニアのナレッジ共有としてデファクトになっているので、すごいサービスだと思います。

id:yaotti タイミングとか、いろいろな運がよかったなと思っています。

ほたて賞(はてなの表彰制度で「ホットなタスクを手掛けた」人やチームが表彰される)でホットなタスクを発表するid:yaottiさん(真ん中)と、それを聞く id:chris4403(左)

情報を当たり前にオープンにする文化

id:onishi 自分で起業するにあたって、はてなでの経験からなんらかの影響を受けた、みたいなことはあったのでしょうか。

id:yaotti Webサービスを作るという実質的なところもありますけど、どちらかというと、社内で知見をテキストにして、当たり前にオープンに共有するという文化に一番影響を受けているかもしれないですね。

その後も「Qiita Team(社内向け情報共有サービス)」を作ったりするくらい、社内でいろんな人が自由に発信できて、その発信したものに対してコメントをつけたり、コミュニケーションが取れたりできたという経験が活きています。デフォルトでオープンに情報共有する思想を体感したというか、その良さを知れたことが、個別の技術以上に自分にとっては大きかったです。

id:onishi たしかに当時は、いま以上に社内の情報はオープンでした。「Qiita Team」は、僕も勝手にはてなグループの子どもサービスだと思ってます(笑)

id:yaotti はてな卒業生は、はてなグループの子どもサービスを作りがちかもしれないですね。id:secondlifeさん(@hotchpotch)のGroupad (グルーパッド)とか。

id:onishi KibelaはGroupadの子どもだから、はてなグループの孫サービスということにしましょう。

はてなグループ終了に寄せて - A Day in the Life

Incrementsの代表を退任して

id:onishi Incrementsはその後2017年にエイチームさんのグループに入りましたね。2年後の2019年に代表を退任されたときのことはnoteで公開されていますが、改めてお聞かせいただけますか。

id:yaotti Webサービスを作るのがすごく好きで、いまも作り続けてきていますが、やはりWebサービスを作るということと、事業として成り立たせることや組織を拡大することのバランスや両立が大変だったんですね。

ユーザーさんに「いつも使っています」「ありがとうございます」と言っていただけるのはすごく嬉しいし、ユーザー数としても伸び続けていたんですけど、売り上げにはなかなか直結できていなかったんです。サービスとしていろいろな人に届けている価値の本当に一部しかお金にできてないというか、稼ぐ仕組みが作れていないといった感覚がありました。

創業者同士でもいろいろ議論した上で、経営チームをより強化するにはどうしていくかと考えたときに、自分で採用して体制を作っていくのは、正直難しいと思いました。成熟した組織の中で学ばせてもらった方がいいんじゃないかと考え、グループ入りを決めました。

id:onishi Increments の社長をやっていたときは、マネジメントの悩みや、評価の仕組み化をどのようにしていったらいいのかといった話をしていましたよね。

僕はエンジニアとしてのyaottiさんしか見ていなかったから、社長になって、社長業についていろんな話を聞けたり、組織やマネジメントについての悩みや考えなどをお互いに話せるようになったことが、すごく嬉しかったのを覚えています。そういう悩みもあって、大きな企業グループに入ることで、何かを学べるみたいなのを選んだんだろうなと思っていました。

id:yaotti まさにそうです。

id:onishi その後、もう一転機というか、別のサービスで新しい会社を起業されていますね。転職というかたちではなく、また会社を立ち上げたのは、yaottiさんらしいなと思ったんですけど、Coachat社を起業した経緯についても聞かせてもらえますか?

オンラインで個人の習慣づくりを支援する会社Coachatを創業しました|やおっち | newmo

id:yaotti Incrementsを退任したのがコロナ禍直前のタイミングだったんですね。ちょっとゆっくりしようとしていたんですけど、いきなり社会的な大きな変化が来たので、何か貢献できるサービスを作りたいなと思ったんです。

メンタルマネジメントのテーマはずっと興味があったので、どういうものができるか考えていったときに、運動習慣で自分のコンディションを保てていることがヒントになりました。運動を習慣にすることで体だけではなく、メンタル面でも良い状態を保つことは大事だなと。運動を生活に取り込みやすくする習慣作りの仕組みをソフトウェアで作れないかと考え、すぐに会社を作って、始めたという感じですね。

id:onishi 「Qiita」はエンジニアのためのサービスだったので、振れ幅がすごいなと思っていたのですが、今の話を聞いて「たしかにわかる」と思いました。経営者のメンタル維持は大変ですものね。

yaottiさん自身もコーチングが助けになったという経験があったんですか?

id:yaotti すごくありましたね。「Qiita」をやっているときに、毎月1回コーチングが受けられるプログラムを試してみたんですけど、カウンセリング的な相談や事業としての課題感とか悩みとかを話しながら、次のアクションを繰り上げていく体験ができました。そこでコーチングの力を感じたことが大きいですね。

id:onishi ここ数年で、コーチングの話を周りでよく聞くようになりましたね。id:reikonさん(はてな創業メンバー、現米国CTI認定Co-Active®︎コーチ、合同会社MOMENT代表 近藤令子氏)と雑談をしていても、コーチングを受けているみたいな感じになるんですよ(笑)

id:yaotti 僕もreikonさんと飲みに行くと、お互いコーチングし合っているみたいな瞬間があります。reikonさんにおすすめしてもらったコーチングスクールで、コーチングを学んでるので。

id:onishi 「Coachat」はまだ続けているのですか?

id:yaotti いまは運営を停止してます。自分の強みであるソフトウェア開発スキルを活かして、習慣作りや行動を変えるといったことは難しいなと感じたんです。これはテーマとしてやりきれないなと考え、2023年の夏くらいにこのままの形での継続は断念しました。

それからは、業務委託でソフトエンジニアをやったり、コーチングをがっちり学んだりといった過ごし方をしていました。

id:onishi 業務委託はid:secondlifeさんとやっているそうですね。

id:yaotti secondlifeさんと会ったときに、「今、機械学習に興味があって学んでいるんですよ」という話をしたら、「こういうプロジェクトあるから、一緒にやってみない?」と誘っていただきました。はてな繋がりは様々なところで、いろいろありますね。

newmoに入社した経緯、社員として働く理由とは?

id:onishi 2度の起業を経て、今後はフリーランスでいろいろやっていくのかなと思っていたら、ライドシェアサービスを運営するスタートアップであるnewmoさんに社員として入社という選択をされたのがまた興味深いと思っていました。yaottiさんにとっては、初の社員経験じゃないですか?

id:yaotti 初雇用契約です。雇用者ではなく、被雇用者として初めて雇用保険に入りました(笑)

newmo株式会社(ニューモ)

id:onishi newmoさんに参加された経緯について教えてください。

id:yaotti 直接のきっかけとしては、共同創業者のCTO曾川さん(@sowawa)に誘ってもらったことですね。曾川さんは大学時代からの友人で、京都のScala勉強会やハッカソンなどに一緒に行ったりしていました。

はてな繋がりでいうと、元はてなスタッフのくぼけーさん(600株式会社代表取締役 久保渓氏)は、曾川さんと一緒にfluxflex, Inc.という会社を海外で起業したりしていますね。

ライドシェアの領域はキーワードとしては知っていたんですけど、全然調べることはなかったし、それほど興味もなかったんです。でも、曾川さんから聞いたときに、今だからこそできる大きいチャレンジだし、toCで大きいサービスに携われるのは面白いなと感じました。

newmo株式会社(ニューモ) より

「Qiita」をリリースした2011年くらいの時期は、ニュースアプリやフリマアプリなど、toCサービスが盛り上がったタイミングでしたよね。でも最近はどちらかというとBtoBサービスが盛り上がっていて、toCではそんなに大きな新サービスのカテゴリーができておらず、toC好き人間としては寂しさを感じていたんです。そこに、もしかしたら日本中の人が使うようになるかもしれないライドシェアサービスへのチャレンジチャンスが来たというわけです。

id:onishi はてなも今はtoBもいろいろやっているけど、toCを軸足の一つとして大事にしているので、toC好きって言われるとすごく共感できます。yaottiさんのtoC好きのこだわりは、どこから発生したのですか?

id:yaotti 「はてなブックマーク」もそうですが、自分や周りの人が使っている身近なサービスを作れたり、知らない人が電車の中で使っている場面に遭遇できたりする体験がやっぱりうれしいですね。障害を起こすと、SNSでめちゃくちゃ怒られるみたいな大変さもありますけど(笑)。

id:onishi たしかに作っている人とユーザーさんとの距離が近いし、使ってもらってることを実感しやすいというのはありますよね。yaottiさんがtoCこだわりがあるという話をちゃんと聞いたのは初めてだったので、すごく嬉しいです。

id:yaotti 僕にとってのインターネットは、toCサービスという感じです。

id:onishi newmoさんではエンジニアとしてサービス開発をメインに担当されてるんですか?

id:yaotti 初期の立ち上げ中なので、開発のほかにも、エンジニア採用やプロダクトマネジメント的なことまで、必要なことはなんでもやっています。

id:onishi そこには起業経験が活きますね。

id:yaotti そう思います。いちエンジニアとしてだけじゃなく、全体最適を考えて動けるのは、いろいろやってきたからこそだと思います。

ライドシェア事業は、今まさに法律の規制やルールが作られているタイミング。日本でライドシェアというものが、どうやると安全面が担保できるだろうかといったことが検証されている段階です。

1カ月単位でその方向性が変わることもあり、会社としての戦略もそれに応じて変化するタイミングなので、カチッとプロダクトのコードを書くという部分よりも、法律対応やプロダクトマネジメント的な部分の比重が大きい感じはありますね。

id:onishi 言語は何で書いているんですか?

id:yaotti バックエンドはGoで、モバイルはそれぞれのプラットフォームごとにSwiftとKotlinで、ネイティブで作ろうという話をしていますね。WebフロントはReactで書いています。

id:onishi 今どきっぽい構成ですね。働き方は、オフィスに出社する・しないといったルールはあるんですか?

id:yaotti プロダクト開発チームでは週2日は出社しようと話し合い、水曜と金曜は出社推奨日にしています。現状はフルリモートはなしですね。立ち上げのフェーズは顔を合わせてやった方がかなり早いし、楽しいと思うので、なるべく一緒にやっています。

id:onishi 採用にも関わっているとのことですが、いまは絶賛採用中という状態でしょうか?

id:yaotti 絶賛採用中ですね。特にエンジニアは作るものがすごくたくさんあるので、ニーズが高いです。例えば、サービスのアプリ開発や安全管理のための管理画面、機械学習領域でダイナミックプライシングの実現など。

採用情報 newmo株式会社(ニューモ)
speakerdeck.com

newmoが京都に開発拠点を設立へ

id:onishi newmoが京都に開発拠点作りたいというツイートをしていたと思うんですけど、どんな感じになるんですか?

id:yaotti 今は京都に使わせていただける場所があるので、そちらを拠点として立ち上げようとしています。今すぐにたくさん採用してみたいな感じではなくて、ちょっと実験的な形にはなるかなと。

CTOの曾川さんと話しているのは、独立して取り組める研究開発的なところは京都でやる。メインのプロダクトラインは主に東京で行っていく。一点集中というか集まってやるかたちもいいねと話しています。

R&D的な要素の必要なプロジェクトも、いろいろデータがたまってくると、機械学習でやろうとか見えてくると思うので、独立してやっていくみたいなイメージですね。

id:onishi yaottiさんは大学も京都だし、去年までは京都に住んでいたし、拠点が京都にあることが長かったと思いますが、京都にこだわりがあったりされるんでしょうか。

id:yaotti 鴨川がめっちゃ好きなので。東京に鴨川が欲しいと思っています。出身は兵庫で、大学に入ったときに京都で初めて下宿して、そこから東京へ行ったり、長野へ行ったり、兵庫へ行ったりと転々としているんですけど、でも、京都は自分たちのホームというかんじですね。

いろいろな思い出も多いし、青春の場所みたいな。そういうのがあるので京都への愛着が強いなと思いますね。

id:onishi 今住んでいるのは東京なんですよね。京都で拠点を作ったら、またちょくちょく来ると思うので、はてなにも遊びに来てください。京都を拠点に一緒に何かできるといいですね。

id:yaotti ぜひ!今もタクシー会社さんと一緒に、大阪でのライドシェア事業を立ち上げようとしています。コロナ禍も落ち着きつつあるので、海外からの旅行客がすごく増えて、大阪も京都もバスやタクシーなどの移動問題が起きています。

そういう会社としての事業の中での取り組みという意味でも、個人的にも京都は大事というか大好きなので、移動の問題はライドシェア事業でなんとかしたいですね。

newmo、大阪市域交通圏にてタクシー事業を展開する岸交に資本参加 2024年秋に大阪でライドシェア事業を開始 | newmo株式会社のプレスリリース

id:onishi 京都の我々も移動の問題には困ってるので、期待しています!


決断するときに考えていること

id:onishi これまでのお話を伺って、yaottiさんは大きな決断をいろいろしているなと思うのですが、そうした決断をするときは、どういう決め方をするんですか。誰かに相談するとか?

id:yaotti それこそコーチングみたいな形で、テーマとして扱うこともありますし、これははてなさんのインタビューだから言うんじゃないんですけど、id:jkondoさんの言葉で心に残っていることがあります。

「Qiita」を今後どうしていくか悩んでいるときのタイミングで、jkondoさんと東京でランチしたことがあったんです。ランチ後のメッセンジャーで送ってくれたメッセージが「どんな道を選ぶにしても、正解というのはないと思います。選んだ方を正解にしていくことが社長の仕事だと思うので、無理なく頑張ってください」という内容でした。

そのメッセージが記憶に残っていて。何度も思い出しますし、大きい変化や判断をするときに浮かびますね。

id:onishi jkondoさん、たまにはっとするほどいいこと言いますからね(笑)そこにない何かを作り続けたいという想いが根底にあるのはいいですね。共感できます。僕もそういうふうに思っていたはずなのに、気がついたら人事部長やってる。おかしいな。

id:yaotti それもすごいと思います。

いまのはてなはどう見える?

id:onishi 最後に、最近のはてなについて、こう見えてます、とか、ダメ出しなどをいただきたいです!

id:yaotti 僕の勝手な思いとしては、やっぱりtoCサービスをもっとやってほしいですね。僕も社長をやっていたので、toB事業の需要や重要性は理解しつつ、というか棚に上げながら言っちゃいますが。

id:onishi いえいえ、ありがたいです。toCを頑張ってほしいと言われると嬉しいし、頑張ろうと思います。

id:yaotti それこそ情報を扱うだけでも、今のLLM技術やいろいろなものの広がりで、情報に閉じた世界がさらに濃くなっていく。いろいろできることが広がっていく時代の変化が起きつつあると考えています。その掛け算が来ると、toCもまだまだ広げるポイントがありそう。そんな流れがある気がします。

id:onishi ブラウザの中だけでサービスやっていると、どうしても広告に寄りがちになって、検索がすごく大きなファクターになってくる。今は検索がすごく弱くなっているし、LLMでtoCサービスも変わっていくと思います。

人の行動が変わっていくと、新しいビジネスも生まれるので、はてなサービスの中だけでもまだまだやれることはあると思っています。そこは考えていきたいですね。

id:yaotti toC好きとして、今後のサービスを楽しみにしています!

id:yaottiさん(左)と id:mechairoi(右) と 「初めてのPerl」(2009年)


id:yaottiさんこと海野さん、ご協力ありがとうございました。次回の「はてな卒業生訪問企画」は2024年8月頃更新予定、担当はid:motemenです。