こんにちは、はてなブログユーザーチームのアプリケーションエンジニア・テックリードのid:aerealです。
京都では例年より早咲きの桜が見頃を迎え散りはじめた4月、今年も新卒をはじめとする新メンバーを迎え、心機一転より一層サービス開発に邁進していく心を新たにしました。
そんな中、新体制でやっていく上で昔から馴染のメンバーもそうでないメンバーも、今一度お互いのことを深く知ることが必要ではないかと考え、チームビルディングのためにドラッカー風エクササイズを実践してみました。
ドラッカー風エクササイズとは何か、実践してみてどんなものが得られたかを紹介します。
ドラッカー風エクササイズの紹介
ドラッカー風エクササイズとは『アジャルサムライ』のコラムで紹介されている、チームメンバーが4つの質問に答えるチームビルディングのためのエクササイズです。
プロジェクトを始めるときに、次の4つの質問をチームで共有してみはいかがだろうか。
- 自分は何が得意なのか?
- 自分はどうやって貢献するつもりか?
- 自分が大切に思う価値は何か?
- チームメンバーは自分にどんな成果を期待してると思うか?
『アジャイルサムライ』 第2章 アジャイルチームのご紹介より
これらの質問に各自答えて感想や質問をお互いに述べ合う形式でエクササイズを行いました。
とはいえこれらの質問にその場で答えられるとも限りませんし顔を合わせる時間は大切にしたいので、あらかじめスプレッドシートに各自書いてもらうよう宿題としてお願いし、当日は記入済みのスプレッドシートを見て感想を述べ合うことに時間を割きました。
実際のアジェンダは以下のとおりです:
当日進行
- 他の人の回答を眺める、もしあれば質問やコメントをスプレッドシートに書く (10分)
- それぞれの回答を眺める、他の人からの質問やコメントに答えてもらったりする (残り)
- 1人7〜8分くらい
実際のスプレッドシートの内容の例です:
また他のメンバーからのコメントの例です:
実践してわかったこと
実施した後、参加したメンバーにGoogle Formで簡単なアンケートに答えてもらいました。質問項目は以下の通りです:
他のメンバーのことを深く知れたり、新しい側面を知ることができましたか?
- 大いに知ることができた
- ちょっと知ることができた
- あまり知ることができなかった
- なにもわからなかった
自分のことを他のメンバーに知ってもらえたと思いますか?
- 大いにそう思う
- そこそこ思う
- あまり思わない
- まったく思わない
こういった取り組みをメンバーの入れ替わりがあるタイミングで続けていきたいですか?
- このままのやりかたで、やりたい
- やりかたを見直した上で、やりたい
- そう思わないが、やりかたを見直せば再検討の余地はある
- そう思わない
感想などあればおねがいします
(自由記述)
結果は以下の通りです:
- 「他のメンバーのことを深く知れたり、新しい側面を知ることができましたか?」という問いに対し、参加した全員が「大いに知ることができた」「ちょっと知ることができた」のいずれかに回答
- 「自分のことを他のメンバーに知ってもらえたと思いますか?」には8割強が「そこそこ思う」と回答
- 自分から他人に対する理解と他人から自分に対する理解の回答に温度差があるのはジョハリの窓の存在が関係していると思われる
- 参考: ジョハリの窓 - Wikipedia
- 「こういった取り組みをメンバーの入れ替わりがあるタイミングで続けていきたいですか?」には全員が「このままのやりかたで、やりたい」「やりかたを見直した上で、やりたい」と回答、ポジティブに捉えている
また自然とポジティブなフィードバックをお互いに送り合えたことでやる気が出たという感想が挙がったことは、思いがけない効果でした。
たしかにお互いのことを信頼できるプロフェッショナルとして認め合えば合うほど、素晴らしいパフォーマンスもやがて当たり前になっていたのかもしれません。
今一度、お互いのパフォーマンスを認め合い言葉にできたことは尊ぶべきことだと思います。
以上、はてなブログチームの取り組みを紹介しました。
ドラッカー風エクササイズは職種を問わない問いから成るもので、様々なチームで実践できることが特徴です。
ぜひ新しいメンバーを迎えることの多い季節に試してみてはいかがでしょうか。