Mackerel チームのWebアプリケーションエンジニア id:astj です。
さくらインターネットさんのプレスリリースにある通り、はてなのMackerelチームより、私 id:astjと、同じくWebアプリケーションエンジニアの id:itchynyも執筆に参加した論文「HeteroTSDB: An Extensible Time Series Database for Automatically Tiering on Heterogeneous Key-Value Stores(HeteroTSDB: 異種混合キーバリューストアを用いた自動階層化のための時系列データベースアーキテクチャ)」が、IEEEの国際会議「COMPSAC 2019」に採択されました。
論文は、2019年7月15日~19日(現地時間)にアメリカ合衆国ウィスコンシン州で開催された「COMPSAC 2019」にて、筆頭筆者の坪内佑樹氏(id:y_uuki / @yuuk1t:さくらインターネット研究所)によって発表されました。
<「IEEE COMPSAC」について>
「IEEE COMPSAC」は、IEEE内に設置されているテクニカルソサイエティ「IEEE Computer Society」による、コンピュータソフトウエア分野の主要な国際会議です。2018年の開催では、フルペーパーの論文採択数は250件以上の投稿のうち63件であり、論文採択率は24%(https://ieeecompsac.computer.org/conference-archives/)となっています。
※さくらインターネットさんのプレスリリースより引用
この論文は、坪内氏がはてな在職中に Mackerel チームで AWS マネージドサービスを利用してリプレースした時系列データベースの開発に基づくもので、特性の異なる複数のデータストア(Mackerel の実例においては Redis Cluster 、 AWS DynamoDB 、 AWS S3)を組み合わせて拡張性の高い疎結合な時系列データベースを実装する手法を提案するものです。
過去に 第11回インターネットと運用技術シンポジウム (IOTS2018) で発表された「HeteroTSDB: 異種混合キーバリューストアを用いた自動階層化のための時系列データベースアーキテクチャ」を元にした論文です。
興味を持たれた方はこちらもあわせてご覧いただければと思います。
Mackerelでは現在もこの開発に基づく時系列データベースを運用しており、高い可用性と書き込みのスケールアウトを達成しています。Mackerel を支える時系列データベースの設計について興味がある方はぜひご覧下さい!